2010年7月25日日曜日

広島行き

メンテナンス・納品など 広島方面の用事が重なり、呉、宮島、広島市と3日間広島へ行ってきました。何度もお世話になっている呉の方に戦艦大和の造船所にもご案内していただきました。ありがとうございます。時間がなく、ちょっと遠くから見ただけでしたが、小さいけれど、同じ船を製造するものとしては、造船所は最も興味深い場所です。

写真は広島の宮島近くでツアーをされているパドルパークさんです。納品、組み立て説明をさせていただきました。パドルパークさんでも、バタフライカヤックスの製品を取り扱いしていただけます。




2010年7月15日木曜日

カートフレーム

カヤックを組み立てた状態で運ぶためのオプションカート、下写真のように一般的なカヤックカートのフレームになりました。一般的な商品と違うところは、

1・クルーソー付属のウレタン軽量大径車輪を使用。
2・固定するベルトがあらかじめ所定位置に取り付けてあり、取り付け簡単。
3・車輪差込部分のストッパーがリング付のピンではなくプッシュ式のピン
4・車輪も含めた総重量1.5kgと軽量
クルーソーユーザーに限らず、総重量3kgになるビーチ用の重い車輪よりも、多少砂浜で抵抗が大きくなっても、軽量のカートを好まれる方にもいいかもしれません。

価格はフレームのみ6300円(税込)
フレーム+車輪で9450円(税込)

(注)現在欠品中。8月中旬ごろ入荷予定。










2010年7月13日火曜日

夏休み前納品続き

先週は広島から新幹線で、クルーソー460の引き取り、組み立て説明を聞きにお客様が来られました。御津の海岸で進水式の予定で現地まで行きましたが、雷が鳴り出し、危険だということで、急遽中止。残念。工房での組み立て説明になりました。工房から船を送れば帰りが楽なのですが、あえて電車でカヤックの体験希望ということで、姫路駅からキャスターをつけてクルーソーをひきながら帰られました。キャスター標準装備のクルーソーの本領発揮ということでうれしい限りです。

明日発送予定のクルーソー460ターコイズの最終仕上げをしています。今回初めてスターン部分にご購入者様オリジナルの船名を印刷しました。 まだしたことのないことをするのは、難しいこともありますが、楽しいものです。来週はまた広島への納品が続きます。

2010年7月8日木曜日

フライス盤加工

フライス盤でスライドジョイント部分のパイプ、フットブレイス位置固定用パイプの溝、穴あけ加工をしています。繊維と樹脂の複合物であるFRPパイプに通常のドリルで穴を開けると、きれいに仕上がりません。そこで、サイドにも刃があるエンドミルを使いフライス盤で穴をあけます。エンドミルは横方向にも切削できるので、長穴も簡単に開けれます。




2010年7月7日水曜日

ジョイントパイプ外径切削

FRPパイプのジョイント部分のパイプの外径を旋盤で削っています。手間はかかりますが、スムーズにジョイントでき、しかしぐらぐらしないように適度なクリアランスを持たせるため、0.1mm単位まで正確に削ります。



2010年7月6日火曜日

デッキとハルの溶着接合

いよいよ船体布の最終工程。やり直しのきかないデッキ、ハルの溶着接合工程。ここで失敗すると、高価なウレタンなどの材料を用い、多くの時間をかけて作ったハルもデッキも同時に不良品になってしまうので、最も慎重に入念に位置合わせを行い溶着していきます。PVCに比べウレタンは素材自体の強度が高いので、溶着部分の強度もかなり高く、まずはがれることはありません。

ここまでくると、あとはエアチューブスリーブを縫い付け、バウエンド、ハンドル部分を補強縫いし、エアチューブを挿入して裏返して船体布の完成です。















溶着接合することにより、カヤックを傾けたときに、接合部分が水中に入っても水は全く入りません。この部分が縫い合わせと溶着接合では安心感が大きく違います。

2010年7月4日日曜日

高周波溶着

ウレタンハルの高周波溶着をしているところです。誘電性を持つウレタンに電界を印加するとウレタン分子に極性ができ、向きを揃えようとします。高周波は1秒間に何百万回も電界の向きを変えるので、ウレタン分子も1秒間に何百万回も向きを変え、ウレタン分子間で摩擦を生じ内部発熱して溶解し、2枚のシート間が分子的に結合します。熱風などの外部加熱と違い、電子レンジなどと同じ内部加熱のため、たとえば3枚重ねても1度に溶着できてしまいます。





































最後に拡げて溶着ミスがないか最終チェックします。
これでハルの完成です。
次の工程では、デッキとハルを溶着接合します。

ネオプレンストリップ接着

デッキ布のスターンフラップにネオプレンストリップを接着しています。クルーソーのデッキのスターン部分はフルオープンになり、組み立ての簡単さやメンテナンスが楽な反面、大きな開口部があるということは水が入りやすいということでもあります。組み立ての簡単さと防水性の両立、クルーソーではフラップの合わせ面に3mm厚の柔軟なネオプレンを接着し、左右あわせて合計6mmの凹凸に追随できる柔軟性に、防水バッグのような3重折り曲げと7本のバックル締め付けにより、十分な防水性を実現しています。

2010年7月3日土曜日

ロゴマーク貼り付け

バタフライカヤックスのロゴマークを貼り付けているところです。まず、サイドのウレタンハルの所定位置にマスキングテープを貼り、表面をサンディングペーパーで荒らします。ウレタンは耐摩耗性が高く、なかなか簡単には削れてくれません。だいたい荒らしてから、一度アセトンで拭くと、アセトンが浸透してやわらかくなり、良く削れるようになるので、もう一度サンディングペーパーで荒らします。両面に接着剤を塗り、30秒ほどで気泡が入らないように端をまず張り合わせます。 最後にローラーで十分圧着します。

















ハルの補修も同じ要領で行います。重要なのは表面を荒らすことです。ウレタンは接着剤と化学的に結合しているというより、むしろ物理的に荒らした表面の凸凹の引っかかり同士が接着剤でつながっている感じになります。しかし接着剤の性能は高く、このようにしっかり荒らして接着すると、まずはがれることはありません。 接着剤のすばらしいところはこのように物理的につながるため、ウレタンとPVCといった異種材料の組み合わせでも貼り付けることが出来るということです。
しかし、逆に荒らさないと、全くつきません。高周波溶着は分子的に結合するので最強です。ウレタンハルの製作に溶着技術が必要なのはこのためです。しかし、分子の異なるウレタンとPVCを溶着することは出来ません。一見溶着できたように仕上がりますが、ウレタン同士の溶着に比べると、溶着強度が極端に下がります。

今製作中のクルーソー460にはご購入者様のご希望により、オリジナルの船名を船体布に入れることになっています。このようにハンドメイドで製作しているため、オリジナル仕様の製作も可能です。

2010年7月2日金曜日

デッキコード取り付け

クルーソー460レッドの最終仕上げをしています。直径5mmのデッキコードを取り付けると、このような感じになります。製作も調子に乗ってきました。次はクルーソー460ターコイズ2台の船体布に取り掛かります。